【読書ノート】色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年:村上春樹

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色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年
村上 春樹
文藝春秋 (2013-04-12)
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ホットなうちに

どこから書いて良いのか、
なにを書いて良いのか。
戸惑っている。

でも気持ちがホットなうちに
何か記しておきたかった。

自分史上、最も濃密な読書の時間

もともと読書の習慣がない
私には自分史上、最も濃密な
読書の時間だった。

年末年始は短いが、
他にすることも無いので

佐藤優さんが薦めていた
本書を手にした。

どの時代にも

きっとどの時代にも
同時代に生きることが出来て
幸せだと感じる凄い人がいる。

イチロー、中田英寿、羽生善治
桑田圭祐、山下達郎、タイガーウッズ

人によって出てくる名前は
様々だろうが、言っている事は
汲み取っていただけるだろう。

そして村上春樹もその一人

なのだと思う。

村上文学との出逢い

私が氏を知ったのは
「ノルウェイの森」が話題になった
四半世紀前のこと。

当時、雑誌で話題になっていた。
美しい赤と深緑の装丁が印象的だった。

私はこの本がきっと私に素晴らしい
世界観をもたらしてくれると思って
読み始めたのだ。

村上文学が全く理解できなかった25年前

しかしページをめくれど、めくれど
当時の私の頭には、書いてある
日本語が理解できなかった。

何回かトライしたが、結局
当時の私には理解出来なかった。

国語は苦手だったし本を読むのも
めんどくさかった。

当時の私は、「失格」と言う
烙印を押された気がした。

今思えば

理由は色々考えられる。

当時の私は幾重にも
心のバリアーを張っていた。

想像力も乏しかったし
論理力も無く、Popeyaや
Hot Dog Pressといった
雑誌を読んでは

上辺のカッコよさをだけを
取り繕っていた。

人間の心の動きなど、
全く理解していなかった。

自分は判っていたつもりだったが
バリヤーが頑丈だったので
他の人の意見など
聞く耳を持っていなかった。

そして氏の本も
事実上、読解できなかった。

そして四半世紀の時が流れた。

いろんな事に人よりの気付くのが遅い
私が、縁あって、佐藤優氏の
記事から、再び村上春樹氏の
門を叩いた。

不思議なもので、当時
「ノルウェイの森」で感じた
難解さを今回は全く感じていない。

話の展開は、目まぐるしく変わるも
すんなりと受け入れられた。

読後すぐでまだまとまっていないが
氏のメッセージをいくつか受け取れた。

時を忘れて、これほど集中して
本を読んだ記憶は無かった。

そして読み終えたとき

及第点ではあるが、初めて
氏から、氏の書を読む資格を
与えられた気がした。

これからも、事あることに
本書を読み返すだろう。

その時々に受け取るメッセージは
状況によって変わるだろうし、
新しい発見もあるだろう。

しかしいつの場合も
本書は私の拠り所となってくれる
確信がある。

私の拠り所となってくれるであろう本書

私にはいくら自分を
強く持っているつもり
でも拠り所が必要なのだ。

拠り所が無いから、自分を強く
見せるためのバリアが必要になる。

そしてバリアが、色んなものを
見えにくくする。

1昨年の4月末に一つの人生初の拠り所を見つけた

事あるごとに、拠り所を
大小問わず、探している。

今までいくつの小さな拠り所を
見つけたのかもちろん数えてない。

しかし、とても大きな2つ目の
拠り所を昨晩見つけたのだ。

この1年半、自分の中のバリアや
垢のようにこびりついた、私の思考を
限定的にする、言葉や気持ちを

少しずつはがしてきた。(と思う)

そして昨晩

今残っている
心のしこりに、グサッと、

1本の細い鍼が刺さった気がした。
これだけで全てが解決する訳では
もちろんない。

だけど鍼の効用は確実に、
そしてジワジワと広がる予感が
私にはある。

人生2度目のとめどなく溢れる涙を
昨晩、本当に久しぶりに
流した。

確実に私の心の琴線に触れた、
そして突き刺さった1冊。

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